進んでいる方が頭だとわかるのですが、それは動いている姿でないと判別が難しいですよね。
動いていないミミズだったら?
ちゃんとわかる判別方法があるのです。
ミミズの体の構造を、一部説明しつつ紹介します。
頭がどっちかは、ミミズの体を観察してみるのが一番
日本でよく見かけるミミズは判断が簡単にできます。
体の色、太さなどから判断できるのですが、よりわかりやすいのは節目です。
全体を見てみましょう。
一部変わった所があるのがわかると思います。
これがある方が頭
ミミズを観察してみると、端から端まで輪が続くように節目があるのがわかります。
そして細長い体の一部に、他より幅が広くて、色が少し違うリストバンドのような節目があるのもわかるでしょう。
これから体の一番端まで短い方が頭になります。
この節目は環帯(かんたい)と呼ばれる器官で、繁殖するために必要な物質を作り出すなどの働きがあります。
それこそリストバンドのようにぐるりと一周している円周型と、半周しかしておらず、腹側まで周っていない鞍型と呼ばれる二種類があります。
他にどっちかわかるものは?
環帯が一番わかりやすい判別方法なのですが、これは成長した大人のミミズにしかありません。
また、産卵を終えると失われてしまうので、成長前と産卵後の個体では頼りにできません。
環帯が見当たらない個体は、体の太さで判断します。
体の両方の先端を見てみましょう。
丸みのある方がお尻で、尖るように先細りになっている方が頭になります。
また、頭の方は他の部分よりもやや太くなっている所があるのも特徴です。
どっちかわかりにくいタイプはどう見る?
土がある所や道端などで見かける陸生のミミズのほとんどは以上のような形で、どっちが頭かわかりますが、小型の水生のミミズだと、ルーペなど拡大できる道具が無ければ判断が難しくなります。
一部の水生ミミズは後部の先端で、外に呼吸や排泄をするために巣穴に入っている方が頭だとわかりますが、他はやはり進んでいる方向で判断するしかありません。
拡大できる道具があれば、先端にブラシのような突起物がある方がお尻なので、反対側が頭だとわかります。
まとめ
太さだけでの判断は生きている個体だと、伸縮などの運動をしているために難しいと思いますが、進む方向が頭だとわかります。
環帯があることによって、頭がどっちかはより簡単にわかりますし、その個体が子孫を残せる大人になっており、まだ産卵前だということも同時に理解できるのが面白いですね。