みなさんは夏の雨の日、道路にものすごい数の干からびてペタンコになったミミズの亡骸を見たことはありませんか?
ミミズは普段は土の中で生活していることはほとんどの方は知っているでしょう。
なぜわざわざ道路にでてきているのでしょうか。
しかも雨の日に限って・・・です。
ミミズの呼吸方法
ミミズは皮膚で呼吸しています。
からだの表面全体で呼吸しています。
普段生活している土の中では自身で穴を掘って空気の通り道をつくっているため呼吸に不自由は感じないのですが、雨が降ると・・・、
雨の日の土の状態
当然土が湿った状態になり、空気の層がなくなってしまいます。
からだの表面全体の皮膚で呼吸しているミミズにとっては呼吸することができなくなってしまうのです。
特に、夏の気温が高い時には土の中は余計に苦しい状態となります。
苦しくて地中から地上へ出てきます。
ミミズは目がないのでいったん地上へ出てしまうとどこへ行けば安全なのかまったく分からなくなってしまうのです。
アスファルト
土の中は呼吸できなくて苦しい上に、地上に這い上がったとしても夏の地上はとても暑いですよね。
もがいてもがいて出た先がアスファルトの上なのです。
雨上がりのアスファルトの熱さは想像できると思いますが、ミミズは干からびて息絶えてしまうのです。
少し前の時代でアスファルトが少ない場所でしたらミミズもそこまで苦しい思いをせずに生きていられるのでしょうけれど。
モグラと勘違い
雨の音はモグラが近づいてきた音と似ていてミミズが勘違いして地上へ出てしまうという説もあるようです。
モグラも土の中で生活しますから、ミミズはモグラから逃げるために懸命に地上に出るのだそうです。
まとめ
土の中で状態の良い土をつくってくれているミミズ。
自然界のサイクルですし仕方ないとはいえ、なんだか気の毒な気もしますね。
地上でも生きようと懸命にあがいたミミズたち。
夏の日の雨上がりのアスファルトの上で、干からびたミミズの姿を見るたびに「苦しい思いをしたのかも」と考えてしまいそうです。