しばらく掃除していなかった和室。
ふと見ると、畳の上を茶色い虫が這っている!
ミミズに似ているけど、ちょっと違うような気もする。
こんな体験をされた方は多いでしょう。
一体この不快な虫がミミズなのか何なのか、早速調べていくことにしましょう。
ミミズに似た茶色い虫の正体は?畳の部屋やカーペットの裏にいる可能性大
どんなに清潔と整頓を心がけていても、完璧というわけにはいきません。
部屋の隅っこを見落としていたり、日頃はあまり使わない部屋などは掃除が行き届いていない場合もあります。
あるとき、畳の部屋に足を踏み入れてふと見たら、畳の上にミミズに良く似た茶色い虫がうねうねと動いていた、なんて話はざらにあります。
「ミミズに良く似た茶色い虫」も本当に様々な種類の虫がいるため、一概に「これ!」と決めつけることはできません。
ですが、そんな中でも「カツオブシムシ」、「ヤスデ」という虫である可能性が高いです。
ヒメマルカツオブシムシの幼虫の可能性
カツオブシムシ科ヒメマルカツオブシムシはキク科の花粉や蜜を餌として育ち、家屋に入り込んでおよそ30個~100個の卵を産卵します。
越冬し、幼虫が孵化すればウールなどの繊維製品や、食品などを喰い荒らします。
幼虫が成虫になると屋内から出ていき、野外で暮らします。
そして、人の身体にくっつくなどして屋内に戻ってきて卵を生んで繁殖……というサイクルを繰り返します。
幼虫が畳の上などを這っていた場合、あまり手を触れない・動かさない物の下とか、布団の下、部屋の隅の綿埃などに潜んでいるなど、ほかの場所にもいる可能性があります。
餌になるのは、ウールやシルクなどの布製品、人毛やペットの毛や羽毛、ぬいぐるみなど。
名前が示す通り、カツオブシや煮干しもこの虫の格好のターゲットです。
ほかには、麺類、穀類、粉物、菓子類、香辛料、ペットのエサなど。
食物関連は密閉容器に入れて保存したり、冷蔵庫で保存しましょう。
この虫が人を刺すことはないですが、喰われた衣類などには穴が開きます。
被害を食い止めるため、喰われた布製品やぬいぐるみは捨て、気になる布製品には防虫剤を入れましょう。
その後、清掃や燻煙殺虫剤などで対処(駆除)しましょう。
侵入を阻むのは難しく、畳のみならず、家のどこに居てもおかしくない虫です。
ヤスデの可能性
ミミズのように細長く、うねうねしている茶色い虫はヤスデの可能性もあります。
畳の部屋で出たり、他の部屋に出たりすることもあります。
ムカデと似ていますが、生殖口の位置や脚の数などが異なり、「多足亜門ヤスデ網」に属する節足動物がヤスデです。
ミミズと同様、枯れ草や小虫などを食べ、その排泄物は土の肥料になります。
ヤスデの多くは森林で暮らしており、住宅周辺で発生するのは一部の種類です。
「ムカデ」は肉食性で毒を持ちますが、「ヤスデ」は毒のある顎を持っていません。
人に直接的な危害を与えることはありませんが、踏んだ場合は異臭を放ちます。
まとめ
ミミズに似た茶色い虫の正体は、ヒメマルカツオブシムシの幼虫や、ヤスデの可能性が高いことがわかりました。
ヒメマルカツオブシムシの幼虫はしばらく掃除をしていない部屋の畳の上をうねうねと這っていたり、掃除をさぼっているカーペットの裏に潜んでいる可能性大です。
直接的な害は無いとはいえ、見てしまえば不快になります。
侵入を阻むことはできませんが、普段からこまめにお掃除する習慣をつけ、不要な衣類や汚れたぬいぐるみ等は虫の棲家にされる前に処分しましょう。