人間には1つしかない心臓は生きて行くためにはとても大事なものですね。
しかし生物によっては心臓がないもの、心臓がたくさんあるものがいます。
今回取り上げているミミズも心臓については他の生物にはない特徴がある不思議な生態をしています。
ミミズの心臓は多いの?
ミミズの心臓は5個という情報が多いですが実は対になっていて、その数は3~4対。
ミミズの種類によっても違いますが7~9個という多くの心臓を持っています。
中には5対で10個の心臓を持つミミズもいるとのこと。
種類や個体によって心臓の数にはバラつきがあると言えます。
しかし「心臓」という名前で呼ばれていても人間とはその働きにはかなりの違いがあります。
ミミズの心臓は人間とは違う?
人間にとって心臓は血液を送り出すためのポンプの役割を持っていますが、ミミズの体内にある心臓は「疑似心臓」とも呼ばれています。
要は偽物の心臓です。
実際には心臓ではありませんが心臓のような拍動をしていること、周囲の血管を圧迫して全身に血液を送り出している働きから一応心臓のような役割をしているということで「心臓」と呼ばれています。
心臓がたくさんあるから切っても大丈夫?
ミミズは切ったら分裂する、とも言われていましたがミミズが切って再生をするのはミミズの頭がある部分だけです。
頭から分断されてしまった下半身はしばらくすると固くなってしまいます。
心臓がたくさんあるから大丈夫と切っても個体が増えるわけではありませんのでむやみに傷をつけないようにしましょう。
またミミズには呼吸という働きがありません。
人間は呼吸によって酸素が血液中に入り、心臓の動きによってそれが全身に行き渡りますが、その機能がないミミズはどうやって呼吸するのかというと全身を使っての皮膚呼吸。
ミミズは輪が重なり合ったような環形動物という種類です。
その輪の隙間がある体で皮膚呼吸を行って生活をしています。
またミミズの皮膚は常に湿気を保っており、その湿気からできた粘液を融解して酸素を作り出し、体内に取り込む作業をしているとも言われています。
まとめ
人間にはない疑似心臓というものが不思議な生態でした。
生物はそれぞれに進化を遂げているので疑似心臓を持つミミズにも深い理由があるのかもしれませんね。