ミミズが土を食べて、良い土を出すのは知られている話ですが、その他にミミズは何を食べて生きているのでしょうか。
調べていきたいと思います。
食欲
シマミミズは一日に体重の半分の量の生ごみを食べます。
典型的な4人家族の家庭から一日に出る生ごみの量は約700gと言われますので、1,5キロのシマミミズがいれば生ごみを食べてくれる計算です。
1,5キロのシマミミズは約3000匹です。
好きなもの
シマミミズはどんな物を食べているのでしょうか。
- 果物の皮、(メロン、スイカ、リンゴなど)
- お茶殻
- コーヒーかす
- ティバックやフィルター
- 調理くず
- 野菜くず
- 紙屑
- 掃除機のゴミ
掃除機のゴミの大半はハウスダストと砂ホコリです。
プラスチックや金属が混ざっていなければミミズが食べてくれます。
嫌いな物
- 油
- 辛いもの
- 塩分の強いもの
- 洗剤の付いたもの
ミミズにとって有害です。
- プラスチック
- 金属
- 木材
- 枝
ミミズは歯がないので木質化したものは食べられません。
窒素と炭素の関係
生ごみを投入すると真っ先に微生物(カビ)が糖分やアミノ酸を栄養に繁殖して生ゴミの分解を開始します。
この微生物が繁殖するために窒素1に対して炭素20~30が消費されるのです。
この時炭素が足りないと余った窒素が水に溶け込んでアンモニウムイオンになり、気化してアンモニアになり悪臭を発生します。
進化
ミミズは、手足、頭、触角等、目に付く顕著な器官が体表に何もないので、下等な動物と思われがちですが、むしろ、顕著な頭部器官や疣足を持つ同じ環形動物門の多毛類のような複雑な形態を持った祖先から、地中生活への適応として二次的に単純化を起こす方向で進化したとみられています。
まとめ
ミミズは土を食べて、土に含まれる有機物や微生物、小動物を消化吸収して排泄します。
それによって、土壌形成の上では、特に植物の生育に適した団粒構造の形成に大きな役割を果たしています。
生ごみなどの有機物をミミズに餌として与え、その糞を肥料として利用するミミズ堆肥という手法があります。